お役立ち情報

贈るときに気を付けること

◎贈る時期

贈り物は、タイミングも大切です。時期がずれるとせっかくの贈り物の効果が薄くなってしまいます。
一般的に「祝いごとの場合はその情報に接したらすぐ」というのがマナー。結婚祝は当日持参するのはなく、事前に贈るのが正式です。
出産祝いはすぐに届けると産婦の負担になるので、落ち着いてからにしましょう。
弔事に関しては当日が原則。かなり時期がずれたときは、その時期に合った品を贈りましょう。
また、贈りものはできれば配送など人任せにせず、持参したいものですよね。その際は事前に電話や手紙で先方の都合をたずね、日時を約束しておくのがエチケット。
結婚式などの慶事のお祝いは大安や友引に、反対に弔事の場合は友引を避ける心配りが必要です。

 
 
 

熨斗(のし)について

◎のし紙とは?

本来、熨斗(のし)は縁起物である鮑を薄く伸ばし贈り物に添え、中身を表す目録と一緒に贈られていました。
後に簡略化され、のしは昆布、紙で代用されるようになり、近年では更に簡略化され印刷熨斗(のし紙)が利用されるようになっています。
目録をつける習慣も簡略化され、のし紙に表書きを書くことが一般的になっています。

*のしと水引の使い分け

目的に応じて最適な水引、のしを選ぶようにしましょう。
本来の目的と異なる形式を選んでしまうと非常に失礼に当たります。十分に注意しましょう。
なお、お中元やお歳暮で生臭物を贈る場合や弔辞の場合、のし無し水引のみを使用します。

:花結び
結び目が何度も結びなおせることから、一般的な祝い事、何度繰り返しても良いことに用います。
例えば出産祝い、長寿祝い、内祝い、お礼、お中元、お歳暮などに利用されます。お中元、お歳暮で肉や魚などの生臭物を贈る場合や弔辞の場合、のしは使いません。

:結切り
固く結ばれ簡単に解けないことから、一度きりであって欲しい場合に用いる形式です。
主に結婚祝い、弔辞、お見舞い、快気祝などに利用されます。弔辞の場合、のしは使いません。

:あわじ結び
縁起の良い鮑の形に似ていることから鮑結びとも呼ばれ、末永いお付き合いの願いを込めて慶事と弔事の両方に用います。
一般祝い、婚礼、弔辞まで幅広く使えます。弔辞の場合、のしは使いません。

:弔辞について
基本的にはのし無し結切りを利用します。

*宗教や宗派によって利用するのし紙が異なります。
「仏式」「神道」「キリスト教」などがありますので、事前によく確認することが大事です。
表書きが「御霊前」の、のし無し藍銀結切りは宗教問わず共通で利用できるので、迷った場合はこちらを使用しましょう。

*水引の数について
5本結びを基本とし、3本、7本、10本などのバリエーションがあります。
3本結びは5本結びを簡略化した形式であり、7本結びは5本結びをより丁寧にした形式です。
10本結びは5本結びを倍にしたもので、豪華さ、丁寧さがより増した形式となります。
婚礼関係の祝いには10本結びがよく利用されています。

◎内のし・外のしについて

【内のし】ギフトボックスや品物にのし紙をかけ、その上から包装紙でつつむ形式です。 贈り物を手渡しではなく宅配便で送る場合は、のし紙が汚れたり破れたりしづらい内のしがおすすめです。
【外のし】包装紙で品物を包んだあとに、のし紙をかける形式です。 手渡しでギフトを贈る際は、外のしを選ぶのが一般的です。 引出物の場合は、内のしを選んでもマナー違反ではありません。
関東は外のしが主流、関西は内のしが主流など、地域差もあるようですが、選び方によって失礼にあたるということはありません。 内のしは包装紙をあけるまで誰からの贈り物なのかがわからないので、一度にたくさんのギフトが贈られるような場面では、管理しやすい外のしにするなど、贈り先さまの状況にあわせて選ぶのが良いでしょう。

*内のし、外のしについて
控えめに贈りたい場合は内のし、持参しての手渡しや贈り物を強調する場合は外のしを利用します。
なお、内のし、外のしに関わらずリボンなどでラッピングすることは避けましょう。

*婚内祝いの表書きは
「寿」「内祝」が定番

結婚内祝いの熨斗であれば、表書きは「寿」または「内祝」とするのが定番です。ちなみに、出産など他のお祝いごとでも「内祝」としますが、先の通り水引の種類が違うので間違えないようにしましょう。
下段には「新郎新婦の姓」か、
「新郎新婦の名」のセットで

熨斗の下段には、「新郎新婦の姓(『○○』)」か、「新郎新婦の姓」と下段に名前(『花男/花子』のように、中央に二列。右が新郎、左が新婦)」をセットで入れるのが一般的です。
最近では、本人同士の結びつきを重視する考え方も広まっていますが、特に上の世代では「やはり家名でないと」と感じている方も決して少なくないため、どちらにするか迷ったら、まずはお互いの両親に相談してみましょう。

*結婚内祝いと引き出物は
どう違う?

結婚内祝いは「いただいたお祝いへのお返し」とよく言われますが、同じように結婚式・披露宴で用意される「引き出物」とは贈るべき相手が違います。まずはそれぞれの意味を踏まえておきましょう。

:結婚内祝いは、お祝いをもらった方へ
「慶び事のおすそわけ」

結婚内祝いは本来「身内のお祝い事の喜びを分かち合う」贈り物です。ただ現在一般的には「お祝いをいただいた方へのお返し」とされており、「お祝いをいただいた中で、披露宴へ出席しない方」へ贈ることがほとんどです。まだお祝いをいただいていない方へ贈る結婚内祝いもマナー違反ではありませんが、「お祝いの催促」と受け取られてしまうこともありますから、気をつけましょう。

:披露宴へ出席した方には
「引出物」でOK

引き出物は本来「披露宴の料理の一部をお土産に持ち帰っていただく」ものでした。このように、披露宴へ出席した方には「お料理を楽しんだり、引き出物を受け取る」ことが「喜びを分かち合う」ことであり「お祝いのお返し」にもあたります。ですから、披露宴へ出席した方にはあらためて結婚内祝いを用意しなくてもいいのです。